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2007年10月 4日 (木)

歩く花

パッと見ただけでは、どっちから流れているのか分からないような川がある。
朝、通勤に疲れて立ち止まり、土手にしゃがみこんでいた。ユラユラと水が流れている。
まだ朝焼けが少し残っていて、薄っすらと雲が赤みがかっている。

川の中には鯉が泳いでいて、夏に見れば涼しそうだな、なんて思うのかもしれないけれど、もう季節は秋になりつつあり、朝晩はかなり冷え込んでいる。そんな季節に泳ぐ魚を見て、何を思うのか。何にも思わない。ただ、自分の事だけを考えている。

不規則に泳ぐ魚は何にも考えていない。はは、のんきなやっちゃ。石でも投げたろ、つって石を投げるのではなく、相変わらずただ黙ってじっと膝を抱えたまま魚を見ている。魚は鯉。何度も言うようだけど、ねずみ色の大きな鯉。普通すぎて面白くもなんとも無い魚はただ黙ってユラユラと川の流れに身を任せている。ニートかもしれないし、労働者かもしれない。もしかしたらこの近辺の地主かもしれない。ただ、異様にでかいし、数が多い。鯉のようで鯉でない魚も入り混じっているので、意識が朦朧として、トリップしている時には魚、もしくは川の中にいる何か、としか認識していない。せめて色が派手で、豪華な模様だったらもっと目立ったかもしれないのに。

全ての音が消えて、それと自分、もしくは自分だけ、自分の膝を抱えている感触も消えて、ただ手に力を入れている、それも継続して力を入れているから若干痺れてきて、その痺れが頭と体を繋ぐ唯一の手がかりになった時、鯉はそれでもただ黙って泳いでいる。

ふとしたきっかけ、車の走る音、風の音、何かしら強烈なインパクトによって、ギュンッっと現実に引き戻されて、脳がクラクラしている状態でも、目の前の光景は変わらないままで、ずっと同じ景色が流れている。色も何にも無い世界で、ただ臭い匂いだけが流れている。

等間隔で夜中に歩いているおばさん、おじさんたちは健康を目的として日々運動を繰り返すのだろうけど、その光景と、今朝見た景色、一体何処が如何違うんだろう。

どっかで誰かに何が起こっているのか、そんな事考えても、彼らは歩き続けるし、泳ぎ続ける。僕は働き続ける未来を選んだけど、大きな声で叫んでもきっといつまでも変わらない世界があるから、今だけに集中できるんだと思う。

自転車を投げ捨てて、隣家の屋根をぶち壊したって、見えない世界でもないだろうに。もっと良く考えてから行動しないと、いつまでもこの繰り返しになっちゃうから。ハンマーで人の頭を叩いても何にも出てこないよ。鯉だって同じさ。

はは、おもろ、と思える瞬間にパッと景色が光る感覚。

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