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2007年9月

2007年9月24日 (月)

第十三話

今日見た犬が吠えた数だけ人が死んで、
今日数えたドーナッツの数だけ世界に不幸が降り注ぐとしたら、
もう考えるだけで頭がギュンギュンと締め付けられる思いがする。

一方で膨張し続ける思いがあり、頭は締め付けられる。
何もかもが無茶苦茶だ。

だから、生まれ変わったら風になりたい。


つづく。

第十二話

ふんわりと重みのある布団が体を包み、窓から見えるのは丸い月だけ。
両手で耳を押さえている限り、誰の声も聞こえない。
目の裏まで照らす月明かりだけを感じて、膝がガクガクと震えている。

汗ばんだ手をパジャマで拭いて、耳を押さえて目を閉じる。
だけど、やっぱり目の裏まで光が差し込んできて、頭がギュンギュン締め付けられる。

誰にも言えない思いが現実の大きさ以上に膨張して、
筋肉がムキムキで体がテカテカの人たちでも持てない位、重くなっている。

心と体が離れていくような感覚を感じながら、
ムキムキのテカテカは、よりマッチョになり、よりテカテカになっていく。
だけど、それでも持てないだろうな。そんな気がする。


つづく。

2007年9月15日 (土)

第十一話

例えば指先。
それを動かそうと思えば、当たり前のように動く。
そんな感覚がいくつも集まって、小さな砂が流れるように自然と動き出す。
小さな砂が全て、真実を知っている小さな流れ星だったらどれだけ幸せなのか。

真実の裏側まで知っている虫たちが星屑の集合体だったら、
どれだけロマンチックなのか。
今日の結果が明日に繋がっても、思いが動きに繋がっても、それはただの現実で、
本当の意味を誰も知らない。

私だけが知っている。

例えば真面目な人。
見晴らしの良い交差点で、虫の声しか聞こえない時間帯。
きっと田舎者。いつもの癖で、既にその人は心の中で田舎者だと決め付けられていた。

田舎者の定義なんてこの際どうだっていい。本当はどうでも良くないんだけど。

信号待ちをする田舎者。車なんて来やしないのに。あなただって分かるだろう。
この時間、この場所、もしものことなんて考えられないこの瞬間に、
どうして、何を待っているのか。馬鹿か。
脳味噌が腐って、ハンマーで殴られた部分に、
ヒビが入って漏れ出しているのではないだろうか。腐った脳味噌の所有者よ。

信号が青に成り、渡る。赤なら立ち止まる。
何を信じて何を信じないのか。馬鹿がまた一人私の頭の中に記憶された。

そんな田舎者の背中を見ながら、彼女も同じ行動を取り、彼を追い抜かし、
彼の前に出る勇気が無かった臆病者。
同じ人間なのに、皮膚の下には何億もの違った思いが駆け巡って、
それだけの歴史を生み出しているのに。

たった一つの行動で評価するなんて。いやらしい。

もう考えるのはやめよう。早く眠りたい。
彼女は悶々とした暑くも寒くもない時間をただただ一人過していた。


つづく

2007年9月 2日 (日)

第十話

全ての人間が田舎者に見えて仕方が無い。
言葉使いからファッション、考え方に至るまで、全てに関して見下していた。

自分だって田舎者なのに。同じなのに。
ただ、この狭い世界に閉じこもっているような人とは違っていたいと、そう願い。
自分だって世界に羽ばたいている訳でも、広い視野を持っている訳でもないのに。

もう無茶苦茶な自分よがりの考えが脳味噌を侵食し、
身も心も腐ったような、世界を舐め切ったような、鼻で笑うことが習慣の、
誰にも好かれる事の無い、寂しがり屋の人間になっていた。

大人になる境界線なんて、何処にも存在しないから。

だから、そんなことを大声で叫んでも誰も相手にしなかった。
そんな目で見ないでよ、そう言いたくても口には出来ない。
ちっぽけなプライドが星の数ほど集まって、彼女の人格を形成していた。

星屑の集まり。
そんな良いものでは決して無くて、考えるばかりの臆病者。
いつも何にも言っていないことと同じだった。


つづく

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